頼久・頼忠生誕記念SS


移ろう時の中で変わらぬもの
「…あれは一体何だろう…?昨日はあのような物はなかったと思うんだが…」

回転式の椅子の上に座り、目線の先にある然程大きくはない包みを見やりながら、クロウがポツリと呟く。

「確かに、昨日まではこのような物はここには置いていなかったな」


クロウの呟きに答えたのは、ベッドの上から学習机に寄りかかって同じく目線をその包みへと向けているカツザネだ。

綺麗に包装されているそれは、一見すると誰かへの贈り物のように見て取れる。それがこの部屋にあるという事は、この部屋の主が誰かにそれを贈ろうとしているという事だろうか。

「まぁ、ここに置いてるって事は天真の物な訳だろう?なら、天真に訊けばこれが何か解るんじゃないか?」
「そうだな…もう天真も起きる頃だろう、起きたら訊いてみよう」

そんな風に、そういう事は持ち主本人に訊くのが一番早いと判断するカツザネにクロウもそう言って頷いて。
二人が包みへと向けていた視線をベッドの上へと向けると、丁度話題に上った天真が半覚醒の状態で寝返りを打った。

「噂をすれば何とやら、だな…」

学習机から離れて天真の方へと近寄りながらカツザネが言うと、眠そうに天真が目を擦る。

「…おはよう、天真。今朝はいい天気だぞ」

中途半端に体に引っかかった掛け布団を掛け直して二度寝をしようとする天真へ、清々しい笑顔でクロウが声をかけた。更にカツザネが無情にも天真の掛け直した掛け布団を掴んで引っ張り始める。

「…一回起きたんだろ、二度寝するなって天真」
「…〜っ…何だよ、起こすなよ…」

ぐいぐい布団を引っ張られるものだからとても落ち着いて寝てはいられなくて、天真は気だる気に再び目を擦りながらそうぼやく。

「だが天真、このような良い天気の日に寝ているなど勿体ないと思うぞ?」
「…あのなぁ、たまの休みくらいゆっくり寝かせろって…」

今度はクロウまでベッドの方に移動してきてそう言うものだから、天真は呆れたようにそう返す。
今日は休日で、学生の天真にとってはのんびり出来る日であった。天真としては朝くらいスローテンポな時間を過ごしたいといった所だろう。休日だろうが平日だろうが気にせず規則正しい生活スタイルのクロウとは朝の過ごし方が噛み合わないのも無理はない。

「そう言うなら夜更かししなきゃいいんじゃないのか?昨夜遅くまで起きていたんだろ?」
「…う、それは…そうだけどさ」

もう意識が覚醒し始めているのに無駄な抵抗をする天真にカツザネの鋭い突込みが炸裂し、天真は痛い所を突かれたと苦い顔になってしまった。

「だったら潔く起きてしまえばいいだろう」
「…へいへい、起きりゃいいんだろ、起きりゃ」

渋々天真はベッドの上に起き上がりつつ悪態をついて。起こされた仕返しとばかりに軽くカツザネとクロウの頭を突付いた。

そのままベッドから降りてクローゼットを開け、着替えの服を探し始める天真の様子を見ながら、カツザネとクロウが互いに目配せをする。
どうやら先程気になっていた事を訊こうとしているらしいのか、クロウからの目配せに小さく頷くとカツザネは天真に話しかけた。

「そうだ、お前に訊きたい事があるんだが今言ってもいいか?」
「ん?何だよ、訊きたい事って…」

着替える服を決めながら天真は話してもいいという素振りでそう返す。
すると、それを話すのが大丈夫だという意思表示を受けてカツザネが尋ねる。

「お前の机の上のあの包み、アレは何なんだ?」

ズバリ直球にカツザネはクロウと二人で何なのかと気にしていた物の事を口にした。
澄み渡る空のような青色の包装紙に包まれた何かに、興味津々なカツザネとクロウの視線が向けられている。

「え?…あー、それはな…プレゼントだよ」

全く邪気のない二人の視線を捉えている物を視線の端に留めながら、照れたような様子で天真が答えたのはそんな言葉で。

「プレゼント…?誰かへの贈り物なのか、それでこのように丁寧に包装してあるのだな」
「そういう物を用意しているっていうのは、何か特別な日なのか?」

どうやら偶然にもクロウ達の世界でも贈り物の事をプレゼントと呼ぶ場合があるらしく、意味が通じてクロウが納得したように頷く。
その横でカツザネは鋭い推理力を発揮して、何かがあるのだと踏んで天真にそう尋ねた。

「…んー…誕生日って言葉の意味は解るか?」
「たんじょうび…?聴きなれない言葉だが…どういう日なんだ?」

ここまで話したからには最早二人の興味を他の事へ逸らすのは難しそうだと判断したのか、天真はそう言って質問に質問で返す。が、馴染みのない言葉にクロウが首を傾げた。

「俺達の世界じゃ誰でも生まれてきた日に一つ歳を取るんだ。だからその日を誕生日って言って身近な人だとかが生まれた事を祝ってくれるんだよ」

天真にとっては当たり前の事でも、遠く離れた異世界からこちらに迷い込んできたクロウとカツザネにはそういう訳ではない。だから天真は二人が解りやすいようにと詳しく説明する。

「なるほど、俺達の世界で言うところの聖誕祭のようなものか…」
「聖誕祭って?」

天真の説明に納得するカツザネが出した言葉に、今度は天真が頭に疑問符を浮かべて問い掛ける。
その問い掛けにはクロウが答えた。

「俺達の世界では王族に連なる者―つまり国王陛下や妃殿下、王子などを差すんだが、そう言う立場の者が生誕した日にそれを祝して国を挙げて宴を開くんだ。それを聖誕祭と呼んでいる」
「へー…じゃあこっちの誕生日と意味合い的には似てるんだな」

事細かに聖誕祭の意味を説明する生真面目なクロウに、天真はそんな風に解釈する。が、その話をしたクロウとクロウが話すのを聞いていたカツザネの表情が僅かに翳り、そこで天真は自分の解釈がかなり間違っている事に気付いた。

「あ、悪い…意味は一緒でも中身が全然違うよな…俺、無神経な事言っちまった…」

自分の失態を素直に詫びる天真にカツザネとクロウは気にするなとでも言うように微笑して。

「…そういうしきたりっていうか風習だから仕方がないんだがな…俺達の世界は身分や階級に拘る傾向が強いからさ」
「国を統べる者と統べざる者とでは、どうしても国を導いていく王族の血を持つ者の方が神聖視されるんだ…こちらが同じ目線に立とうとしても、民が遠慮をしてしまう」

特にクロウの兄が頭角を現してからのミナトピアはその傾向が強くなった。だからこそ、クロウは全ての者が等しく生まれた事を祝って貰えるという誕生日という風習が素晴らしいと思った。

「俺は、いいと思うぞ…こちらの世界の誕生日という慣わしは」
「そうだな、俺も同感だ。誰にも等しくっていうのが気に入った」

クロウとカツザネはそう言って笑みを浮かべる。自分達の世界にないものだからこそ、より強くそう思えた。

「それで、誰の誕生日なんだ?天真がそれを用意してるって事は、お前が誰かを祝うんだろ?」

唐突にカツザネが話を本題に戻す。いつの間にか随分話が脱線していたのだから、それを天真が唐突に感じたのも無理はないのだが。

「へ?あ、ああ…明日頼久の誕生日なんだよ」
「頼久の?そうなのか…」

天真が改めて訊かれて照れ臭いのか、少しドギマギしながらも答える。すると、カツザネは相槌のような言葉を返しただけで何事か思考を巡らせる。

「…天真、ここでは誕生日ってどういう風に祝うんだ?」

少し間を置いてカツザネは突然そんな事を訊く。それにも天真は気を取り直してちゃんと答えて。

「そうだな…プレゼント用意して、仲間集めてパーティー開いたりどっかに遊びにいったり…後は日が変わらない内におめでとうって言ってやるとかだな…でも何でそんな事訊くんだ?」

天真は答えたもののカツザネがそんな事を訊いてくる意図が読めずに質問を返す。すると、カツザネは少々言い難そうにポソリと呟いた。

「実はさ、今日の四日後がヨリタダの誕生日なんだよ…だから、何かしてやれたらなって」
「…そういえば、そうだな。確かに俺達は祝って貰った事があっても、俺達がマサオミやヨリタダを祝ってやれた事はなかった…」

立場を気にしてなのか、王子という身であるカツザネとクロウが自分直属の騎士であるヨリタダやマサオミを祝う事などこれまで善しとされなかった。だからこそ口を突いて出てしまったのだろう、もうすぐ誕生日を迎えるヨリタダを祝いたいという気持ちが。

「何だよ、そういう事ならヨリタダだけ少し早くなっちまうけど一緒に祝ってやるか?」

また表情を翳らせそうな二人に向かい、天真はそんな提案を試みる。どちらにしろお祝い事好きな源・森村両家はその両家の誰かが誕生日を迎えるだとか進学した、昇進したと言っては共に祝いの席を用意するのだから、今更共に祝う相手が増えたとてさして問題はないと言えた。

「当日はさ、お前達だけで改めて祝ってやりゃいい訳だし、明日多分頼久の誕生日パーティーすると思うからさ…そん時に練習も兼ねてヨリタダも祝えばいいだろ?」

何も問題はないというようにあっさりそう言い切る天真にカツザネもクロウも驚きの表情を隠せない。

「い、いいのか…?ヨリタダの生まれた日は10の月の12日だから、まだ先なんだが…」
「いいって、別に当日より先にプレゼントだけ渡して当日は当日で祝いの言葉をかければ別に問題ねぇよ」

慣れない事に戸惑いを見せるカツザネだが、すっかり普段の調子を取り戻したらしい天真にすっぱり言い切られて妙に納得してしまい、数度頷く。

「そうか…では何かヨリタダに贈れる物を探さないといけないな、カツザネ?」
「あ、ああ」

話が纏まり始めたのを察してかクロウがそうカツザネに話しかけると、カツザネが再度頷いて答える。

「…俺も協力してやるよ、プレゼント探すのとか今日は休日だから今からでも遅くねーし」
「済まないな、お前がそう言ってくれると助かる」

協力すると言ってくれる天真にカツザネは礼を言って気を取り直して。

「よし、やるぞ…今度こそ俺がアイツを祝ってやる…っ。ヨリタダはいつも『私とお前では身分が…』とか言って祝わせてくれなかったからな…!」

密かにそんな所に闘志を燃やし始めるカツザネであった。



そして迎えた翌日。源家の庭先では天真の言った通りに両家揃っての頼久の誕生日パーティーが開かれていた。
二つの家族が意気揚々とパーティーを盛り上げている中で、しかし本日の主役は参ったというような…或いは気恥ずかしいというような困惑の表情でその場にいる。

「…流石にこの歳になってパーティーというのは…」
「何を言う、幾つになっても誕生日を祝って貰うというのは嬉しい事だろう?」

わざわざこんな大仰にパーティーを開くような祝い方をして貰う歳でもないというのが頼久は気になっていたらしい。が、彼の兄の実久はそんな事は全く気にも留めていないのか、明るく笑いながらそう言って頼久の背を叩く。
そんな兄の顔をややうんざりした目で見ながら、頼久は一つ短い溜息を吐いた。

(祝って貰うとしてもここまで拘らなくともいいんだが…それよりも折角祝日と誕生日が重なったのだから、出来れば天真と二人で過ごしたかったぞ、私は…)

おいそれとは口に出せない想いを心の内に押し殺して、頼久は昼間からハイテンションな自分の両親と森村夫妻に視線をやった。普段は厳格な父がこういったイベント事の時だけは人が変わったように表情を緩ませるのだから、頼久は複雑な気分だった。

「頼久。…何仏頂面してるんだよ?こういう時は素直に喜べって」
「…仏頂面になっていたか…?」

余りに複雑な気分を持て余していたからなのか、様子を気にした天真にそう言われて頼久は眉間に寄った皺もそのままに頭を捻った。

「…ここにバッチリ皺浮かんでるぜ、お前」

相変わらず生真面目な頼久の反応に込み上げてくる笑いを抑えられずに、小さく笑んでから天真は頼久の眉間の皺を突付いた。
そんな天真の突然の行動に、ここが両家の家族+クロウ達が揃っている場だという事も忘れ頼久の鼓動が跳ね上がる。

「あのさ、これやるから機嫌直せよ?折角皆でお前の事祝おうってのにお前がそんな顔してちゃつまんねーだろ…?」
「…っ、天真…」

そんな言葉と共に何かがポスッ、と胸元に押し当てられる。それだけで頼久の心拍数が幾ばくか上昇する。
が、今にもぐらつきそうな理性を寸での所で頼久は押し留めた。やはり人目は気になるのだろう。
押し当てられた何かを頼久が受け取ると、天真は照れ臭いのを隠すように僅かに目線を下げて口を開く。

「それ、俺からのプレゼントだから。大したもんじゃねーけどさ…使ってくれよな」

そう言われて頼久は手の中の天真からのプレゼントの包みに目を向けた。嬉しい余りに抑え込んだ理性がまたぐらつきそうになったが、僅差で崩れそうな理性よりも嬉しさの方が先に立った。

「…天真…ありがとう。…今開けても構わないか?」
「え?あ、いや…今はダメだ!後で一人で開けろ、誰にも見られんなよ、いいな?」

嬉しい気持ちのままに礼を言って開ける許可を得ようとする頼久に、だがしかし天真は激しく動揺してここで開けるのはダメだと主張する。例えば誰かに見られると恥ずかしいような物を天真は選んだのだろうか。

「あ、ああ…解った」

天真がそこまで言うのだから言われた通りにするべきなのだろうと、今すぐに中身を見られない事を多少残念に思いつつ頼久は納得した。

「…こうしてると聖誕祭の事を思い出すよな」
「ああ、そうだな…戦渦が広がってからは特に、その時だけでも戦など忘れてと盛大に宴が開かれたからな」

ふと、頼久と天真のやり取りを眺めながら呟いたマサオミにヨリタダもそんな言葉を返す。今の状況下では随分懐かしい事のように思えるその当時に、つられて想いを馳せずにはいられなかったのだろう。
そんな二人に、聖誕祭の話題が出た事を好機として、天真の協力を得て計画されたヨリタダの誕生日を祝うという事を実行するべくカツザネとクロウがミニサイズの花束をそれぞれ抱えて歩み寄った。

「ヨリタダ…黙ってこれを受け取ってくれ!」
「俺からもだ、これをお前に貰って欲しい」

カツザネとクロウが同時に手に抱えていた花束をヨリタダの目の前に差し出す。突然の出来事にヨリタダは一瞬呆気に取られて。

「あ、ああ…綺麗な花束だな。だが、何故突然私にこれを…?それにクロウ様まで…」

差し出された花束を受け取りつつも状況が飲み込めず、ヨリタダは困惑気味に尋ねる。考えてみても花束を貰う理由が見当たらないのだ。

「少し早いが…もうすぐお前の生まれた日が来るだろう?だから、天真に誕生日の話を聞いて…祝ってやりたくなったんだよ」
「俺達は当たり前のように祝って貰えるが、俺達がヨリタダやマサオミを祝うというのは俺達の世界では出来なかった事だから…こちらの世界では誰でも等しく祝う事が出来ると知ってそう思ったんだ」

困惑しているヨリタダへと二人は口々にそう言った。ヨリタダの近くにいたマサオミもカツザネ達の言葉を聞きながら数度頷く。どうやらマサオミもこの計画に関わっていたらしい。何も計画を知らない風を装って聖誕祭の話題から計画通りに進める為の話へと持っていったのだ。

「…急に決めた事だからこんなのしか用意出来なかったんだが、おめでとう、ヨリタダ…」
「…いや、お前の気持ちを嬉しく思う…ありがとう、カツザネ…」

改めてそう言って祝いの言葉をかけるカツザネに、本当に心の底から嬉しそうにヨリタダは微笑む。微風に揺れる小さな花達を見つめると、胸の奥が暖かな想いで溢れた。



頼久の誕生パーティーはその後盛り上がりを見せ、つつがなく終了した。
夜になって、もう日が変わろうかという頃…頼久は自室で天真のくれたプレゼントを手にとって見ていた。ノーブランドの電波式腕時計と共に包みの中に入っていた手紙を眺めて、頼久は珍しく表情を崩している。
それは天真直筆の、普段彼が面と向かって言えないような事が書き記されたものだった。その中に書かれた着飾らない天真の気持ちが嬉しくて、頼久はどうにも綻んでしまう顔を今夜は引き締められそうにない。

(二人きりで過ごす事は出来なかったが…こんな形で天真の気持ちを知る事がで出来たのは、嬉しい…これはこれで悪くない誕生日だったのかもしれないな)

知らず高鳴る鼓動を心地良く感じながら、頼久は天真からの手紙を大事そうに机の引き出しに入れると、今にも溢れ出しそうな想いを胸に床に就く。

(…ありがとう、天真…)

改めて今日という日を祝ってくれた天真に感謝の気持ちを込めて胸の内で礼を言うと、頼久は嬉しい気持ちのまま眠りに落ちた。

その夜、頼久はいつになく幸せな夢を見るのだった―――――。

えー、何か強引に無理矢理二人分お祝いした感のある生誕記念SSになってしまいました…(^^;ゞ
しかも内容はオフラインで取り扱い中の『蒼天の旅人シリーズ』の設定で書いてますのでめっちゃパラレルです(´д`;)
蒼天シリーズを買って頂いた方でないと細かい設定解らないのですが、ついうっかりその設定で書き始めてしまったのでそのままいっちゃいました。

なので蒼天シリーズを読んだ事のない方の為に簡潔な説明を…。

蒼天シリーズとは、現在城戸がオフラインで発行している天×地青龍パラレル本です。扱いCPは頼天・頼勝・将九で、全体を通しての主人公は九郎です。
このシリーズはファンタジー色の強いもので、頼久と天真は現代で普通の人間として生活してますが、頼忠・勝真・将臣・九郎は元々異世界の住人で現在はある事情により現代に迷い込んで帰れずに天真と頼久の家でお世話になっています。
そして、九郎と勝真は異世界で王子と言う立場にあり、将臣と頼忠は一番側で王子を守る王族直属の騎士という立場です。

そんな感じの設定で書いている話です、蒼天シリーズは。

さて、いい加減に更新して原稿始めないとやばいと思ってちょっと無理をしたのでそろそろトークを締めくくってアップしたいと思います。いつの間にか夜が明けバイトへ行く時刻まで五時間を切ってしまったので仮眠を取りたく…(´д`;)

最後に頼久さん、頼忠さん誕生日おめでとうございました!

(06,10,15 AM05:59UP)←バイトに出るまであと三時間半…くらいか?
















アクセス解析&SEM/SEO講座&ブログ for オンラインショップ開業