囚われる
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深く暗い闇の中に、甘やかな息遣いと淫靡な熱情の音が響く。 「はっ…あっ、ん…あぁ…っ」 少しずつ本数を増やしながら何度も指で内部を弄られ、その度に天真から甘い声が零れ出る。それが悔しくて、天真は薄く開いた目をきつく吊り上げてイノリを睨んだ。 ククッと喉を鳴らして、楽しげにイノリが哂う。 「…いいじゃん、天真のそういう顔…オレは嫌いじゃないぜ…?」 そう言って哂いながら、入口ギリギリまで引き抜いた三本の指を強く内部に突き入れる。大きく天真の身体が震えて。 「…っああぁ…っ!」 仰け反るように首筋を反らせて、一際甘い声で啼いた天真の身体がガクガクと震えている。最早閉じる事の出来なくなった唇から溢れる唾液と、潤みきった瞳が、天真に先程まで以上の快感を与えた事を物語っていた。 「やっ…何、で…?そ、こ…っあ、あぁっ…ぁん…っ」 自分の身体の反応に天真が小さな混乱を起こすが、その天真の反応に気を良くしたイノリがその箇所ばかりを攻め始め、言葉は途中から甘い喘ぎへと変わる。 「ここがいいんだろ…?もっとしてやるから、素直に快楽に溺れちゃえよ…?」 天真を攻める手は休めずに、首筋・鎖骨・胸の果実・腰へと順に紅い華を散らせながら囁く声に、抵抗したい心とは裏腹に過剰に反応してしまう。 「んっ、んん…っ…ふ…っあ…あっ、あぁっ…!」 思考に靄がかかったかのようにボーっとなって、他の事を考えられなくなっていく。既に喘ぐ声は止める事も出来ずに。 少しでも早くこの責め苦から解放されたくて、天真は無意識に腕をイノリの背に伸ばした。 「…もうそろそろ大丈夫か?…天真、少しきついかも知れねーけど我慢しろよ…?」 イノリはそう言うのと同時に天真の内部から指を引き抜いた。 「…え…我慢、って…?」 イノリが何を言っているのか良く分からず、天真は不思議そうに瞳を瞬かせてイノリを見やる。すると、先程よりも大きく足を開かされてしまい、言い知れぬ恐怖に身体が震えた。 と、その直後。先程までイノリの指を飲み込んでいた場所に、激しく鈍い痛みが走った。 |